ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

緊急提言、携帯電話

私は車で通勤しているのですが、朝や帰宅途上で、高校生達と良くすれ違います。彼らというより彼女達と言う方が適切ですが、高校生達も自転車で通学しています。昨今も危ないことがありました。いわゆる「もう少しで交通事故」というところでした。

なぜ事故寸前にまでなったか、それが携帯電話なのです。ご承知のように、「道路交通法改正」で自動車運転中での携帯電話使用は罰則が規定されました。しかし、この法律でもっと重点を置くべきものが「自転車」だと私は思います。

これは私の経験からだけですが、なぜか女子高生は自転車に乗りながら携帯で話をしたり、メールのやりとりをすることが男子校生より多いようです。

良く、凄い芸当ができるなと思いながらも、今まで半分、呆れながらも運転していました。

しかし、今回、事故寸前に至った経緯、それは、「彼女達が携帯電話のやりとりに夢中で、周りが見えなかったこと」が原因です。携帯で電話したいなら、自転車から下りてゆっくりと話をすれば良いのにと思うのが私の感覚ですが彼女たちは違うようです。

さて「緊急提言」、結論です。「道路交通法」に自動車運転中だけでなく、「自転車乗降時も携帯電話中止条項を盛り込んで欲しい」ということです。当社の社員も実際、残念ながら「携帯電話に夢中になっている高校生」との追突事故を経験しました。

そして、「この衝突事故が引き金となって社員は退職」しました。それほど重大な問題であることに警察を含め、関係各方面は気づいていただきたいと思います。

短期的な解決策は、中学生・高校生を含め、「学校側」が自転車での携帯使用を指導すること(禁止ではなく、危険という観点から)だと思いますが、現実はどうなのでしょうか。

いずれにせよ、携帯電話・自転車・高校生という三つのキーワードで交通事故が生じていることは確かだと思います。

私は携帯電話が10万円程度した時代から使っているユーザーです。そして今では、小学生でも携帯を持つ時代に変わりました。携帯電話を非難する気持ちは毛頭ありませんが、携帯の普及およびネットの利便性がもたらした様々な日本社会の変化、良い面、悪い面ありますが、残念ながら私には悪い面の方が大きいように思えて残念です。

いつも通っている居酒屋の常連さん。詳しくは書けませんが、ある時、彼は拉致・監禁状態になったとのこと。その時、彼の携帯電話に友人からの電話があり、そして上述の状態を携帯電話で説明し、警察が乗り込んで彼を救った、という話もあります。

ある意味、本質的な「携帯=常に持つことができる」という携帯電話の利点が一人の命を救ったことになります。ただ、私が述べてきたように、「携帯電話」というツールに夢中になって、周りが見えないのが大半の方ではないでしょうか。「携帯電話」、それは「命を救うツール」でもあり、逆に「命を奪うツール」でもあるということです。

結論から言えば、「携帯電話」をいかに利用するか、あるいは利用されない状態に自分をコントロールできるか、これに尽きると思います。

「携帯電話」も極論すれば電化製品の一つです。電化製品で命を落とすか、救われるか、このような意味では、携帯電話をプロダクトとして世に出しているメーカーの方々に再考をお願いしたいと思います。現在、「携帯電話」のCMは機能や価格などを中心に展開されています。しかし、携帯電話という製品・ツールで「命が救われた」・「こんな感動・良い意味での出会いがあった」といったCMを流す段階に、もう来ているのではと私は思います。ネットを含め、携帯電話や携帯メール、様々な観点から「情報の発信源」として携帯電話は重要な役割を担っています。

関係される方々は、一つの文化になっている「携帯電話」について、機能・価格だけではなく、文化的側面から、再考・アプローチをお願いしたいと思います。「携帯電話」だけでも文化や生活を変えることができる時代に、もう今は、なってしまっていることを自覚していただきたいと思います。

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追記:10月19日

このエントリーにコメントを頂戴した「シュトウマコト」様から貴重な問題提起を頂戴しました。

私のエントリー、「携帯電話」と「自転車」だけに着目していましたが「シュトウ」様のご指摘とおり、「自動車」にも注視すべきでした。

交通事故という側面からは、「携帯電話・自転車・自動車」それぞれが絡み合い、交通事故は発生します。「携帯電話・自転車・自動車」、それぞれ人間が利用するもの。重要なのは、携帯電話を使う人間か、自転車に乗って携帯電話を使う人間かあるいは、自動車を運転する人間か。

要するにどの人間がどのようなモラルを持って、利用するかによって最悪の事態である「交通事故」が生じる可能性は低くなるということです。(これはあくまで、携帯・自転車・自動車という三つの観点での場合ですが。)

いずれにせよ、「モラル」という言葉を大切にしなければ、今回の私のエントリーだけでなく、私のブログの根幹である「環境問題」も解決は難しいと再考した「シュトウ」様のコメントです。

コメント欄に「シュトウ」様のサイトもあります。皆様、ご覧いただければと存じます。