ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

失明したくなけりゃ40代は必ず健康診断で眼圧測定を:緑内障で年間600時間を失った私

 

緑内障で失明しないために―40歳以上の17人にひとりに迫る危機

緑内障で失明しないために―40歳以上の17人にひとりに迫る危機

 

 眼圧の異常に不幸中の幸いで気付いた

 40代後半を超えた数年前の私。その頃、私はメガネを新調すべく、眼科へ。気楽なものだったが、下記の通り、新たな歴史が始まった。

視力計測と同時に、その間に基本的な検査を受けた。

 検査終了、眼科医の最後の診断。先生曰く、視力はともかくも眼圧が極めて高いので、1ヶ月以内に必ず再診するようにとのことだったが、意味が分からず。
 ただ、帰り際のこの言葉が強烈だった。「今は失明しないけど、何もしなければ1ヶ月後、どうなるかわからないから」と。
 血圧は知っているが眼圧など言葉さえ気にもしていなかった私。「眼圧」について、ネットで調べたが、ある程度は理解できても、実感は皆無。その後、眼圧との戦いに生涯を共にするなど思いも寄らなかった。

眼圧が高いということ

 テニスボールを想像して欲しい。

 膨張したテニスボールは、プロであれば見た目や感触でボールに異変を気付くが、普通の人は異変に気付かない。ただ、異変のあるボールをラケットで打てば、自ずとボールは破裂する。
 いわゆる「パンパンになった」空気圧が高いボール。これを「眼圧が高い状態」と考えてもらっていい。内圧が高いボールは、徐々にボールとしての性能を無くし、最後に破裂する。眼圧も同じように、原因は不明ながらも徐々に高まっていき、徐々に視神経を圧迫していく。
 
 それが、緑内障である。

緑内障の治療

 食生活の改善などの必要は皆無。目薬による点眼だけ。症状によるが、目薬をして5分間、眼を閉じて、その後、約10分間の間隔をあけて次の目薬を点眼する。10分間の間隔は、最初の目薬が浸透するまで、そして次の目薬と混ざらないようにするためだ。
 この「5分間、眼を閉じる、その後、約10分後、次の目薬を点眼という流れ」は、緑内障の方であれば誰しも同じ。この工程は緑内障の進行を阻止するため であり、点眼は生涯続く。何があっても、どんな状況下でも、点眼を「生涯」続けなければならない。繰り返すが「生涯」である。

緑内障の治療を一年で見ると気が遠くなる

 緑内障の方は、上述通り、点眼だけが治療方法。手術もあるが、これは最終手段となる。
 さて、点眼である。驚くなかれ、目薬1種類で終わるはずもない。さらに上述通り、失明したくなければ、点眼は生涯続く。

 私の場合、4種類の目薬を朝と晩に行う。4種類であるから5分、10分(休憩)というパターンを4回、行う。1セット15分として、4セットで60分。それを朝晩やるので一日にして2時間。10日間にして、20時間。1年間にして約600時間。

 これからも、そして生涯何があっても、どんな時でも、私は、年間600時間以上を点眼に費やすこととなる。緑内障に平日も祝日も無い。ちなみに600時間は、1ヶ月に相当する。もうこれ以上、言うことは無い。

だからこそ、40代で眼圧測定を

 血圧などは、自宅でも計測でき、かつ身近なもの。ただ、眼圧は、少なくとも私自身は近しい存在ではなかった。35歳を過ぎると、いわゆる「生活習慣病予防健診」を受けることができ、会社からの補助もある。多くの方々は、この健診を受けるだろう。
 ただ、そこに「眼圧」の項目は無い。また人間ドッグも半日ではなく一日でやっと眼科健診がある。

 35歳から健診を受け続けた私。眼圧の項目は無く。重複になるが「メガネを新調」というアクションが無ければ、「眼圧が高い」という結果は知り得なかった。

 だからこそ、健康診断、あるいは日々の治療において、眼圧測定をおススメする。
 私のような人生を歩んでほしくないから。

 

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