ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

まもなく中学生になる長男君へ

卒業  長男君、まずは小学校卒業おめでとう。  君は、お父さんの仕事の関係で青森で生まれました。最初の赤ちゃんということで、お父さんもお母さんも試行錯誤の連続でした。「抱っこ」しなければすぐに泣き叫んだ赤ちゃん時代。あれからもう10年以上の月日が経ちました。そして京都へ戻り、保育園を無事、卒園し、小学生となったあの日から6年間。あっという間の出来事のような感じです。もう2、3年もすればお父さんより背が高くなるでしょう。  そして、4月になればいよいよ中学生です。小学生高学年になり、他の4人の弟、妹達の面倒もしっかりとみてくれるまでに成長しました。そして、お父さんが入院している時、お母さんに代わって保育園にお迎えにも行ってくれました。本当にありがとうございました。  さて、小学校卒業、そして中学生になる君に対して、お父さんなりに思うことを少し書いてみることとします。これから書くことも君なら十分に理解できるでしょう。  お父さんは小学校というところは、君が知らなかった世界についていろいろと教えてもらい、それを全身で得ていく場と考えています。歴史や算数、そして国語、体育など、知らなかった世界の扉を「小学校」という場所で開け、自分なりの知識として身体全体で蓄積していくところといった感じです。  そして「小学校」での授業が終わり、放課後などでは同級生達といろいろな観点から触れ合うことで、人間としてのあり方、生き方の一部分を体得するものと考えています。時には「これはやってはいけない」、時には「こんな風に考える人もいるのか」と自分の考えがまとまったり、逆に自分の考えと違ったことを経験したと思います。これを難しい言葉でいうと「価値観」といいます。自分では、まだまだ子供と思っていたかもしれませんが、「こうあるべきだ」・「こうすべきだ」という自分なりの考え、行動の指針を6年間の小学生生活で少しずつ得ていったとお父さんは考え、そして君の6年間の成長を見つめ続けていたお父さんはそう確信しています。  中学生は、小学生と同様に「中学校」という場でさらに君が知らなかった世界を教えられることとなります。ただ、「もっと知りたいな」と思った世界について、深いところまで教えてくれるところが中学です。時には自分で「知りたいな」と思った分野について先生に聞くことも可能であり、時には自らが「知りたいな」と思うことについて自分で深く学ぶこともできます。  小学生は「教えられる」ことが中心ですが、中学生になると「学ぶ」ことが中心になるともいえます。あまり違いが無いように思うかもしれませんが「自ら学んでいく」ことは非常に大切なことです。「自ら学ぶ」という意識、行動そのものが大切なのです。そして、「自ら学ぶ」という過程において、自分が好きなこと、将来やりたいこと、将来できることが見つかります。そして小学生時代と同様に君なりの「価値観」をさらに体得していくこととなります。また人間としての「倫理観」というものも自然と体得していくとお父さんは考えます。  小学生の時は、野球選手になりたい、ステーキ屋さんになりたいと、将来、大人になった時の夢をみることができます。ただ、世の中にはもっといろいろな「選択肢」があります。その選択肢が中学生になればさらに広がります。ただ、高校生になった時や、君が大学や大学院に行きたいと思った時、さらに大きな「選択肢」が広がります。中学生は「選択肢」を広げる第一歩です。中学生で自分がやりたいと思った道をずっと突き進むこともいいことです。ただ、年齢を重ねるに連れて、やりたいことが変化していく可能性があることも覚えておいて下さい。「やりたいこと」を中学生の段階で決める必要はありません。ただ、「やりたいこと」が見つかれば、先生だけでなくお父さんやお母さんにも伝えて下さい。お父さんやお母さんにできることは何でも応援していきます。  長男君、お父さんが思うに君の良いところの一つに「素直」という点があると思います。「素直」といっても人それぞれ、いろいろな意味を抱くと思いますが、君にとっての「素直」とは「一つのことに対して、真っ直ぐに純粋に見ること」だとお父さんは考えています。大人になると、物事に対して、いろいろな方向で考え、見てしまいがちになります。深くは書きませんが、相手の顔や服装、職業、話し方など、いろいろな角度から相手のことを無意識のうちに創り上げてしまい、その無意識の状態のまま相手と話をしたり、行動を共にしたりすることが多々あります。これを先入観といいます。しかし、多くの場合、外観だけで人を判断すると、間違った結果を生んでしまいます。お父さんの場合、相手に会う前に「先入観」で判断してしまい、今まで多くの失敗を経験しています。  だから、君が持っている「素直さ」をこれからも大切にして欲しいとお父さんは願っています。もちろん君なら大丈夫でしょう。  他にもいろいろと書きたいこと、伝えたいことはあります。ただ、今のままの君であれば、楽しい中学生の生活となることと思います。そして立派な少年になるでしょう。  最後になりますが、悩みがあった時はお父さんやお母さんに何でも話して下さい。君一人で解決が難しい場合、お父さんもお母さんも、できる限りのことをします。そして、君の悩みの解決にお父さんが必要な時は何が何でも解決に向けてお父さんは全力で立ち向かいます。  もう一度、長男君、小学校卒業おめでとう。そして、楽しい中学生生活となりますように。  2008年3月25日 長男へ、父記す。 ※「ベンチャー社長ブログトップ10位をクリックで確認 ※「特選された起業家ブログ集トップ10位をクリックで確認 ※「新進気鋭アーティスト:鉄人Honey、下記画像をクリック」