ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

伝えたい文章を書くコツ(1)

 週末に借りてきた書籍に文章の書き方について参考になる部分があったので、私なりのメモとしてまとめます。本来は「ブログ文章を書くコツ」といったタイトルを考えたのですが、やはり、ブログの文体といわゆるビジネスやその他のシーンで必要な文体とは同じ側面もあれば、違った側面もあると考え、今回のタイトルとしました。  私の場合、ブログのエントリなどは推敲はもちろん、事前にまとめることもなく、思うがままに勢いで書いており、数日後に読み直して、後悔することが多々あります。今回は、この自戒も込めて、再度になりますが自分のために「文章の書き方」について、まとめることとします。  ちなみに、米国留学時代では徹底的に論文や文章の書き方を教え込まれました。例えば、「Mr. Kojima」が主語の場合、文章冒頭ではもちろん「Mr. Kojima」で書き始め、その段落内では、「He said・・・」といった形にします。ただ、次の段落では、読み続けていれば誰だか理解が容易だとしても、段落冒頭は再度、「Mr. Kojima」で始めなければならない、といったことです。この用法(恐らく文系だけかもしれませんが)を教えられたときは、少々戸惑いを覚えたことが今でも記憶に残っています。いずれにせよ、「文章や論文の書き方」を学生時代に徹底的に教えられること、学ぶことは極めて重要なことだと私は考えます。 (例えば、一つ前の段落で「今回は、この自戒も込めて・・・」と書いていますが、「この」とは一体、どれを示すのかもっと具体化せよと、米国の教授に必ず突っ込まれるわけです。また文章は簡潔に、冗長な文章は採用されません。)  では、今回は第一回目ということで、まずは「文章の型・展開パターン」についてのみご紹介し、今後、時間のある際に、自分なりに今回、ご紹介したパターンに基づいたエントリを書くこととします。ただ、忘れてならないことは、いくら「文章の書き方のコツ」を学んだとしても、「ある事象に対し、自分なりにどう考えるのか」という考え・主張が無ければ、その文章は極論ですが、「第三者にとっては意味をなさない読み物に過ぎない」ということとなります。  では、早速、「文章の型の固定化」についてご紹介です。 1)問題提起(全体の10%)  問題点を整理し、その問題点がイエスかノーかについてまず文章として問います。例えば、「・・・と言われているが本当に正しいのだろうか?」といった切り出し方をまず冒頭で行うわけです。まずは簡単に何について問題視、議論しようと考えているのかについて表明します。 2)意見の提示(40%)  問題提起後は、その問題点に対し、イエスかノーかについて自らの考えを明確にさせます。もし自分がイエスと考えているのならば、ノーと言っている意見について切り捨てるのではなく、十分に配慮した表現をした上で、自分がイエスと思う根拠・意見を簡単に述べます。  例えば、「確かに・・・という考えもある。例えば・・・といった主張である。しかし・・・の観点からは・・・の意見が正しいと私は考える」といった感じになります。反対意見も加味することで、自己満足・自己主張に終始しないバランスの取れた文章ができあがると共に、自らの意見の提示が強化されます。まずは「問題としてこのようなものがある」と提示し、この段階で特に、両極・左右反対の意見の紹介しつつも、「自分としては次の理由から、こちらの意見を支持する、あるいはこのように思う」といった感じで自らの立場を明確化します。 3)展開部分(40%)  イエス・ノーそれぞれの意見それぞれについて、自分なりに思う根拠をさらに深く明確にし、次に自分の意見がどちらにあるかを再度、明確にし最終的な根拠を示します。反対意見についてはどこが反対なのかについての理由を明示し、自らの論拠を深く提示するという文章中の最も重要な部分といえます。例えば、「・・・については、・・・のような意見もあるが、・・・という点で疑問に思う。また・・・については、・・・・という点で正当であり、この考えを私は支持する。」といった感じとなります。 4)結論(10%)  最後に、再度、冒頭で述べた問題点に対し、自らはイエスかノーかについて明言し、文章を締めくくります。「以上、・・・について、私は・・・と述べた理由から私はこの意見を支持する」といった感じです。再度、自分がイエスかノーかについての論点を整理し、立場を明確にさせ文章を終わらせることとなります。  まとめると、  
 ある対象についての問題点を文章冒頭で明示し、「文章全体がこの点について語ることが目的である」ということを読者が最初に理解できるようにする。  次に、冒頭で紹介した問題点について自分の立場を明確にする。ここで自分の考えだけを述べるのではなく反対意見も取り入れると同時に、反対意見に対しての考えも明確にし、逆に自分の考えを補強する材料としていく。  さらに自らの意見や他者の意見を列挙し、それぞれ自分なりの考えをぶつけていく。この過程で一つの問題点について様々な意見があることを読者は理解し、各意見についての書き手の考えをより深く理解できることとなる。そして、後半部分でそれぞれの意見に対する総合的な自らの意見・立場を明確にする。  最後に、今まで書き続けた文章の多様な論点をまとめる意味も込めて、整理した自分の立場・考えを明確にし、文章を終える。
 と、いつもの如く、推敲無しに書き続けましたが、「文章の書き方」は一朝一夕では体得できないことは確かです。今回のエントリの流れも、まったくご紹介した文章の型に沿っていません。  ただ、「良い文章・伝わりやすい文章」とは何かについて、知っている・知っていて訓練する・意識して第三者の文章を読むことなどで、文章の読み方・書き方は変わっていきます。このエントリを書きながら、改めて、文章の書き方のコツを理解し、体得すべきものだと再認識しました。  以下が、今回の文章の書き方について参考となった書籍です。タイトルが少々、奇抜ですが内容は多岐にわたっており、文章の書き方以外にも様々な点について参考になる書籍です。 頭がいい人の「自分を高く売る」技術 頭がいい人の「自分を高く売る」技術 起業家ブログへ