ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

ブログ・ジャーナリズムを読んで

ブログ・ジャーナリズム―300万人のメディア ブログ・ジャーナリズム―300万人のメディア 湯川 鶴章, 高田 昌幸, 藤代 裕之 一週間ほど前に、「ガ島通信」様から「ブログ・ジャーナリズム」をお贈りいただきました。まずは御礼申し上げます。 さて、私はブログとジャーナリズムの関係については、語る立場でもないため、これらの視点では何も書きませんが、この書籍を読んで、いろいろと思うことがありました。 ------ 著者の中で、唯一、「ガ島通信」様と面識があるため、どうしても著者のお三方の中でもガ島氏の発言に着目してしまいます。 この対談の中で、「情報のリレー」という観点から、ガ島氏は新潟の中越地震の件を述べられています。また、他の項目でも、当時の現地ルポの件などについての言及があります。私としては、ガ島氏のブロガー経験の中でもやはり大きな位置を「中越地震」の際には感じ取られていた、占めておられたのかなと、私の勝手ではありますが思っています。 中越地震発生当時は、ブログ上でガ島氏と喧嘩もしたのですが、これも今では一つの思い出のような感があります。 私も「中越地震」の際は、私なりに様々な形で記事をエントリし、実際に僅かながらですが行動もしました。しかし、今、振り返ってみると、「新潟中越地震、まもなく一年」で書いたように実際には何もできなかった、結果を残すことができなかった、というのが実感であり本音です。 ------ この書籍の中にも「世の中を変えたいブロガーがいる、かつての「ガ島通信」のように」といった内容が書かれていますが、私も、「世の中を変えたい」と今でも常に思っています。その中のツールの一つとして私のブログはあるわけです。換言すれば、ブログというツールを有効に活用しながらも、そこに必ず、介在している人間の行動などが伴わなければ、あまり大きな変化は生まれないのではないかと私は思っています。 この観点から、中越地震の際は、今もって、私は何もできなかったという結論に達しているわけです。そして、地震だけでなく、様々な自然災害や、人間が起こした事故など、個々ができることは極めて限定されているという事実についても、最近、痛感しています。 さて、我々の事業は、衰退した樹木を回復させることです。そして多くの方々に今ある樹木の状況を少しでも理解していただくことで、我々の自然にとって最も身近な樹木を通じて、環境というものを今一度、見つめ直して欲しいと願い、事業を継続しています。 元気の無いサクラを環境に配慮した手法で満開に回復させることと、環境を見つめ直してもらうこととどういうつながりがあるのかと疑問に思われる方も多数、おられると思います。しかし、私の拙いこのブログをある程度、毎日、ご覧いただいている方々にはご理解いただけるかとは思っています。そして、地域の方々や子供たちと共に樹木と触れ合うことは、非常に有意義なことであり、少しでも世の中を変える一歩になると、事業を通じて我々は実感しています。 ------ ほぼ毎日のように私はブログを今まで更新してきました。ほとんどが「環境」、それもいわゆる自然環境だけでなく大きな意味での社会環境・人間関係といったテーマで書いてきました。昔では想像できなかった各種の犯罪や事件、これらの根底の一つは、社会や人間関係の変化にあると私は思っているからです。そして、次の世代にこの状況を引き継いで欲しくないと私はいつも願っています。 しかし、最近は更新頻度が落ちています。内容も「環境」については、ほとんど書いていません。多忙や諸事情という理由もあります。ただ、最も大きな理由は、今までブログで世の中を変えることができるのではないかと自分なりに考えていたことが、最近は、ブログで書くよりも、実際に自分なりに少しでもできることを見つけ、それを行動に移し、実際に変化させる、変えていく、そしてそれが必要であれば、効果的であると判断すればブログで発信すれば良いのではないかという考えに傾倒しています。 上述したようにブログとジャーナリズムは私の専門外で、今までもこれからも、この分野については何も私は書かないでしょう。ただ、世間で生じている様々な事象について、自分なりの持論を展開したり、批評・分析するブログはもちろん存在しても良いと思っていると同時に、その存在も否定しません。また趣味で楽しく毎日、書かれているブロガーの皆さんについても、何の否定もありません。 ただ、私は、ブログと実際の行動が伴って、初めて自分は納得するという堅苦しい・暑苦しい人間ですので、最近は、躊躇している何か奥深いものが私の中に存在しています。 そんなことを、ガ島氏からお贈りいただいた書籍を読んで改めて感じているところです。もう少し気楽に考えればとご指摘を受けそうですが。いずれにせよ、読ませていただき、私なりに思うことが今回、書いた内容以外に多々ある今までに無い書籍であることは確かです。 さて、最後になりますが、改めて、書籍をお贈りいただいたガ島氏に御礼申し上げます。ありがとうございました。