ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

楽天、三木谷社長様へ

※上記写真は宮城県庁に帰属します。

一つ前の私のエントリーでプロ野球関連について、私なりの視点で少し書かせていただきました。このブログは、「経営」や「環境問題」について叫ぶサイトですので、プロ野球関連は当面、書かないつもりでしたが、ちょうど昨日、楽天ライブドア各企業様の公開ヒアリングがあったそうで、私も少しだけ情報収集しました。

(昨日、ヒアリングがあったことすら知らない人間が言える立場ではないことは承知の上です。)

最大の理由は、ヒアリング後の記者会見という公の場で、三木谷社長様が下記のようなことを言われたからです。

(この下記の一言だけをとらえ、批判的に私が意見を言っているわけではないことをご理解いただきたいと思います。)

三木谷社長様の会見でのコメントに

(ネット記事に書いてあったことですので正確な発言か不明ですが)

三木谷社長は「少年少女の夢になる文化の一端を担えれば。計算が甘いところもあるが熱意はわかってもらいたい」と口にした。

私は、そこまで言われるのなら、さらにご提案させていただきます。何といっても構想が一般庶民には見えませんので、ご理解下さい。

1)改修を予定されている宮城球場は「宮城野原公園総合運動場」にあります。そこには、ご承知のように陸上競技場から、相撲場まで、ほとんどのスポーツが実施できる素晴らしい場所です。資金面に問題が無いのなら球場だけでなく、公園全体を整備していただきたいと思います。市民の憩の場であり、各種スポーツが実施される野球以外の競技者達の反感・羨望などが生じないために。

公園という自然に溶け込むような形で、球場だけ突出した建造物を構築することだけは、避けていただきたいと思います。

(球場だけ運営権を委譲される方向で宮城県は動いておられますが、公園全体を整備するくらいの勢いでお願いしたいと思います。)

2)「少年少女の夢になる文化の一端を担うというお考えには大賛成」です。しかし、今は親も夢を失いかけています。私は過去に「環境教育、変えるのはどちらから」というエントリを書きました。夢になる文化をつくるためには今の子供達と毎日、過ごしている両親も視野に入れた様々なアイデアで球団運営をしていただきたいと思います。

私も子供の頃に父に連れられて、はじめて甲子園に行きました。その頃の想い出はまだ強烈に残っています。父の誘いがなければ野球観戦は無かったでしょう。両親が子供と一緒に野球を見に行くことが目的ではなく、野球を見に行くその過程で、新しい親子の絆や想い出が生まれるよう、そこまで深く考えていただければと思います。参考までに、過去の「環境教育推進法、はじまりは一本の木から」をご覧下さい。少しは意味合いが分かっていただけると思います。

また、「きっかけづくりを増やしていきたい」というアイデアも参考になるかと思います。

3)IT企業という業種のイメージは、あまり「環境」や「社会貢献」をしているというカラーが見えません。今回の参入を機会に、楽天の社員の方々が自ら汗を流し、球団運営と切り離して、例えば、「宮城野原公園総合運動場」だけでなく、宮城県仙台市の環境を改善する活動を実施していただきたいと思います。

(これなら、上述した球団だけの権限委譲が無理でも県も快く受け入れてくれるはずです。)

これだけで、楽天という企業イメージは大きく変わると思います。そして、やるべきだと思います。そして、新興IT企業という業種全体のイメージを変える発端になるとも思います。

4)東北地方の方々は、秋が終わり、長い冬を迎えられます。仙台は、雪は降っても、北海道や青森ほどではありません。もし可能であれば、毎日、練習場所に困っている東北地方のあらゆるスポーツ選手の方々に、シーズン後、球場を開放することもお考え下さい。(もちろん彼らの交通費も負担していただければ最高ですが)

これも少年少女の夢をかなえる一端になると私は思います。

私のブログが三木谷社長様の眼にとまる可能性は、ゼロでしょう。そして今まで述べてきた提案が実現することも。ただ、三木谷社長様も、私もほぼ同年齢、そして近畿生まれ、さらにはMBA取得ということで、少し似た経歴を持っております。

ただ、私は青森で数年、過ごしました。その当時の経験であり私見で、今は違うかもしれませんが、青森の方々にとって、就職先は「仙台」なのです。換言すれば、東北地方の方々にとっては、仙台が東京と同じ機能・イメージを持っておられるのです。

球団運営だけでも大変かとは思いますが、東北地方すべての活性化を視野に入れて、様々なアイデア・取組みをしていただきたいと思います。

最後に・・・

私の会社に投資いただいているベンチャーキャピタルの担当者に昨晩、本当にうれしいことを言っていただきました。

私の会社、あるいは当社の事業をやっている企業は他にはいない。上場している会社でも、つぶれても他に同業者は存在している。しかし、当社が無くなれば、誰もそれを引き継ぐ企業は今、存在しない。だから応援しているのです。

同じことを言われるような球団にしていただきたいと思います。「楽天というプロ野球球団が無ければ、プロ野球は成り立たない、他に引き継ぐ球団運営ができる企業は存在しなかった」と言われるように。