ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

プロ野球発展のために求めたいこと

現在、プロ野球問題が国民的話題となっています。ライブドア楽天、その他地域リーグ構想など。ライブドア楽天は、ネット・IT企業であるため、そのインフラを利用し、様々な集客やアイデアを構想として打ち出されています。

このことについて、あるいは様々な新規参入による活性化によって、私見ですが、国民的文化として根付いているプロ野球が、さらに発展すれば、私としても歓迎します。

しかし、新規参入の方々、そして既存球団の関係者の方々にも考えていただきたいこと。それは、環境問題について配慮されているか、あるいはそういった視点で少しでも球団運営を考えておられるかということです。

例えば2006年にドイツで開催される「ワールドカップ」では、既に「グリーンゴール」という環境目標を設置されています。オリンピックと同様に、世界を熱狂させるワールドカップでは大量の資源を消費するわけで、水・ゴミなど4つの指標を元に目標値を設定し、ワールドカップ開催まで、そして開催時期に、その目標を達成できるかどうか、そこまで今から準備が進められています。

例えば、新たしく野球場を作る、あるいは改修する場合、ソーラーパネルによる発電で夜間ライトを照らす、野球場までの移動には環境に配慮した交通手段を活用する、試合・ゲームで消費されたゴミは必ずリサイクルされるような仕組みをつくるなど、「環境配慮」というキーワードで考えれば、球団運営も様々なアイデアが生まれてきます。

既存球団のサイトを私は見ていませんので、もしかすれば、少しではあるかもしれませんが環境に関する取組みがなされているかもしれません。しかし、今のところ新規参入企業については、あまり「環境への取組み」について、情報が入ってきていません。

(明確な環境への指針があるかもしれませんが)

今のところ、ライブドア楽天、どちらかが新規参入球団となるのかが、今後の焦点になってくるとは思います。いろいろと世間では、憶測はありますが、私が、どちらの企業にもお願いしたいこと。それは、「環境への配慮」という視点を持って、運営にあたっていただきたいということです。

そして、プロ野球を応援されるファンの方々、そして既存の球団運営会社にも、「環境」について、再度、これを機会に考えていただきたいと思います。

一つの試合で消費される電力、ゴミ等、相当なものになります。年間を通じて考えれば膨大な量となるでしょう。

今、登山家の「野口 健」さんと言う方がエベレストでゴミ拾いをされています。エベレストは常に雪の状態なので、ゴミを分解させる微生物が存在しません。ゴミはそのままの状態で残ってしまうのです。そして、日本語表示のゴミが多いことに気付き、ゴミ拾いの活動を実践されています。

そして、エベレストのシェルパに言われたそうです。「日本は経済は一流であっても、文化は三流だ」と。

野口氏は、「京都」・「東京」に匹敵すると言っても良い、外国人にとって知られている数少ない「富士山」でもゴミ拾いをされています。日本を代表する自然である「富士山」が世界遺産に登録されなかった理由の一つは、ここにあります。そのため、世界遺産に登録されるよう願いを込めて様々な活動を、今も野口氏は実践されています。

少し、話がずれました。しかし私が言いたいこと。

プロ野球問題、新規参入企業も含め、「イチローのように日本のプロ野球のレベルは一流だ。しかし、環境という観点からは、まだまだ一流ではない」と言われないよう、意識・視点を環境にも向けていただくよう、すべての当事者・関係者の皆様に私からのメッセージとしてお願いしたいと思います。

特に新規参入を考えておられる新しい視野で物事を考える才能がある経営者の方々へ。