ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

会話が不必要と思う時こそ話をすべきだと思う

 普通なら会話をしない場面でも積極的に言葉をやりとりすることで、お互いが楽しくなり、円滑、良好な関係の構築が、いつか思わぬ良い結果を生むと私は考えています。今回は、最近の人とのやりとりについてエントリするとします。

大手証券マンの例

 今朝方、某大手証券マンが突如として来社。突撃営業です。

「社長、ブログ拝見しております」と名刺を差し出し、最初の一言。

「お恥ずかしい限りで、参考になることは書いてませんよ」と私。

「いえいえ、社長のお考えなどが良く分かります」と証券マンの青年。

「で、今日は何でしょうか?」と私。

「最近、この地区の担当になったご挨拶ということで」と証券マン。

「今は市場は不透明なので、また、次の機会に」と話を変える私。

 このように、営業トークの切り出し方として「ブログを見ている」ことをお話されたわけですが、ブログを見ているから何でもOKというわけにもいきません。ただ、お世話になっている様々な企業の方々も勤務時間外の自宅で楽しみに見ておられるようです。また、電話でお客様から「社長、ブログ見てますよ」と言われ、こんな方まで見られていたのかと驚いたことは多々あります。

 初対面の方々の大半が、「社長、ブログ見てますよ。」で始まることが多く、会話の糸口としては、かなり有効のようです。また上述したようにまさかこの方がと思うような方々が私のこのサイトに来訪されていることには、いつもながら驚きます。このあたりが、実名の社長ブログの最大の利点かもしれません。今回の証券マンの突撃営業も、私がブログを書いていたからこそ、容易な営業トークが切り出せたわけです。

 この例では、このエントリのタイトルである「会話が不必要な時こそ話をすべきだと思う」とは正反対に積極的な会話が証券マンには最低限、必要ですが、ブログの効用の一つの例としてご紹介しました。

大手宅配便ドライバーの例

 我々は通販や代理店向けに商品を直送する場合が多々ありますが毎回、現金払いです。以前までは、月末に締めて翌月末に口座振込という通常の取引形態でした。しかし、過去に一度、発送に間に合わない時があり、口座振込の宅配便業者さんから、今、お世話になっている別の宅配便業者さんに依頼したところ、非常に安い価格で発送してもらい、その後、この業者さんに現金払いで毎回、お願いしています。

 かなり昔、なぜ、そんなに安くしてくれるのかと聞いたところ、「私は現金払いのお客様にはできる限りサービスしたいと考えているからです」と言われました。これ以後、ここ数年はこの宅配便業者というよりも、いつも集荷に来てもらうドライバー個人に惚れ込んで、集荷をお願いしています。ドライバーと私の信頼関係で、価格は成立しているとっても過言ではありません。厳密にチェックすれば、どうみても「ドライバーの裁量を逸脱している程、安く」してもらっています。

 以下、ドライバー(D)、私との会話のやりとりです。

 今日は合計50kg程の発送。夕方にドライバーが集荷で来社。

D:「昨日の昼、三条通りを走っておられませんでした?」

私:「いや、走っていませんよ。」

D:「おかしいなぁ、社長の車のナンバー、※※でしょ?」

私:「違います。それより昨日22時頃、三条通り走ってたでしょ?」

D:「はい、走っていました。」

私:「焦っているのかなと、追い越してもらおうかと思いましたよ。」

D:「社長、スイマセン。もう遅かったので早く終わらせたくて。」

 と、いろいろと会話をしながらも荷物の金額が決定。

D:「はい、それではこれだけの金額をいただきます。」

私:「本当にいつも安くしてもらって、ありがとうございます。」

 今回もかなり安くしてもらったため、一緒に荷物を運ぶことに。

D:「母親が20kgより重いものは持っては駄目とうるさくて。」

私:「またまた、ご冗談を。商売できないでしょう。」

 そして、トラックの中を見た私。

私:「いろいろと入ってますね。これからお歳暮もあるし。」

D:「通販なんてほとんど不在でひどいですよ。」と愚痴る彼。

(本来はもっと愚痴を聞いたのですが過激な内容のため省略。)

私:「荷物の取扱量で給料も決まるんでしょ、我慢して。」

D:「そうですけどね。3割以上は不在なんで、少しは愚痴も・・。」

 通常なら、集荷を単に依頼する時、私のようにここまでドライバー相手に世間話をする人も珍しいでしょう。しかし、ドライバーである彼にしてみれば、私は数少ない会話ができる相手と考えておられるのかもしれません。

 いずれにせよ、このような他愛も無い会話をやり続けることで、双方、楽しく、そして荷物は安く、私もドライバーさんも「サービス」という共通項でお互い満足、というありがたい関係をここ数年、続けています。

ガススタンドの店員さんの例

 いつも通っているガススタンドの店長曰く、昨今の原油高騰で、この業界はガソリンを入れるだけではバイトの給料も払えるかどうかの瀬戸際にあるとのこと。会社周辺には何軒ものガススタンドが並んでいるのですが、基本的に私は一箇所のこのスタンドでガソリンを入れたり、パーツを購入しています。

 「少しでも安く」という考えは私にはあまり無く、それよりも懇意に、緊急時に助けてくれるスタンドの存在が不可欠と考え、一つのスタンドにお世話になると決めています。今年の夏も、突如としてバッテリーが故障した時、路上で路頭に迷いながらも、このスタンドに連絡。30分後、かなりの遠距離というのに、バッテリー交換に来てもらいました。もちろん、バッテリー代金のみでした。

 このスタンドは、店長を始めとして店員さんのほとんどが顔見知りで、家族構成も十分に承知されています。家族旅行前の点検では、私の車を見送る時、「ありがとうございました!」という、どんなスタンドの店員さんが言う耳慣れた言葉ではなく、「お気をつけて、いってらっしゃいませ」と店員さんが皆で見送っていただきます。このちょっとした言葉の違い・行動だけでも気分は変わります。そして、またこのスタンドでガソリンを入れよう、いろいろとお世話になろうと思うわけです。

 冒頭の証券マンの例はともかく、荷物を宅配便で頼む時、単にガソリンを入れる時、これらの基本的に単純な、マニュアル化もほぼ可能なサービスにおいては、サービスを提供する側、サービスを受け入れる側、それぞれほとんどお互い、会話が無いことが多いと思います。例えば、レンタルビデオやDVDを借りる時、レジカウンターで待っているバイトの彼ら、彼女らには、私も会話などは皆無です。私も積極的に会話することで何か得られることがあるとは考えておらず、突如として会話されたバイトの立場としては、マニュアルにもなく、対応しかねるでしょう。

 ただ、会話をすることで、双方が良好な関係を構築できると考えた相手には、できる限り、積極的に会話を行い、関係構築を築こうと考えます。そして、できれば、日常生活のひとコマそれぞれ、断片一枚でも多く、積極的な双方の楽しい会話を持つ相手を持つことが、いつか、どこかで、何らかの形で公私いずれにおいても良い結果を生むと私は確信しています。

 では、蛇足ですが、最後の言葉のやりとりの例を挙げて終わることとしましょう。

散髪屋さんの例

 中学時代、今まで、行ったことが無い初めての散髪屋さんでの会話。おずおずと散髪屋さんの椅子に座った時の店員さんの冒頭の一言。

「お仕事のお帰りですか?」と散髪屋の店員さん。

「えぇ、今日は早く終わりました」と驚愕の発言に反論もできず、言葉通り無難な言葉で返した私。

 昔から老けた顔とは、言われていましたが、いくらなんでも「お仕事の帰りですか」と中学生に言うとは、やはり私は余程、老けた顔だったのでしょう。私服通学も影響しているのかもしれませんが、仕事帰りの服装と中学生のそれなりの服装の区別もできなかったのか。

 いずれにせよ、中学生時代よりも少しは会話が上手になっていることは確かです。そして、これからも積極的に、普通なら世間話をしないだろうと思うような方々と多くの会話をしようと考えています。これからの楽しい人生のために。

 そして、そんな姿を見て、我が子供達や我が社の社員は、言われなくとも何かを汲み取っていくと期待もしています。

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