ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

私の子供達が子供を持つ頃、その子供が結婚する頃の日本が想像できないという事実



 私が大学卒業の頃は、いわゆるバブルの時代だった。同級生の多くは何も悩むことなく金融機関などに就職し、経済学部で米国へ留学したのは唯一、私だけだった。

 ビジネススクール時代、日本人の私は質問攻めだった。いわゆる経済大国日本として。あの当時の日本には将来や希望がみえていた。

 それから、約20年弱の今。

 将来に希望を持っている人々はいるだろうか。

 入学できるかどうかはともかく、高校一年の長男は大学に入学し、何とかどこかに就職できるような感はある。そして結婚もできる感はある。
 しかし、小学一年の末娘が大学に入学する約20年後弱の日本がどうなっているか想像がつかない。「たった、20年後の日本が見えない」のだ。

 少し視点を変える。

 過日、ある大学教授と話をしていた。

 とある薬科大学が6年制で卒業となり、この春に初めて卒業生が生まれるとのこと。しかし、薬剤師、製薬業界、薬問屋、ドラッグストアなど、大学教授にも多数の相談が来ているが感触では、まず就職は難しいとのこと。少なくともこの業界は既に飽和状態にあるということだ。
 永年、卒業生を送り出してきた大学教授も極めて今だけでなく、将来にも危機感を抱かれている様子だった。

 さて、話を戻す。

 一体、こんな日本に誰がしたのだろうか。政治家か、それとも私を含めた日本人全員だろうか。それとも諸外国なのだろうか。私はいずれもだと思う。

 再度になるが、もし、今、小学一年の末娘が約20年後弱に大学を卒業し、その後、結婚したとしよう。そしてお陰様で子供を授かったとしても、その子供達の未来が想像できない。末娘だけでなく、5人の子供達が結婚し、産んだ子供達の日本がまったく想像できない。

 できることなら、いわゆる自分の孫の結婚式に参加したい。
 私も妻も生きていれば、大喜びで祝っているだろう。

 ただ、その光景が残念ながら目に浮かばない。私の性格からして、何とか将来を目に浮かばせ、そこに邁進するのが私の生き方なのだが。

 現実に明日をどう生きるかを考えておられ日本を含めた諸外国の方々がおられる。その方々のことを考えれば、私の杞憂など足るに得ない話だ。

 ただ、私の孫を見る見ないは別として、将来の日本が見えない、希望が見えないことだけは現実ではないだろうか。

 悲観するなと思う方もおられるだろう。悲観していない。私は現実問題として、考えている。ただ、将来の悲観を自分なりに解決できない自分が情けなく、もどかしい。

 結論の無い、かつ悲観的なエントリだが、週末に我が子供達を見ながら、率直に今、思うことを書いた。

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