ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

お盆休みの前に:帰省手段を考える一つの方法

 先ほど、当社製品の集荷に、宅配便のドライバーが来社。ほぼ、毎日、集荷に来ていただいているため、顔見知りになっており、ついつい雑談をしてしまいます。 「やっと、落ち着いたでしょう」と私。 「えぇ、お中元の時はもう死ぬかと思いましたよ」とドライバー。 「お中元シーズンの時は、顔つきが違っていましたからね」と私。  こんな感じでした。  そして、今日は、こんなやりとりが。 「お盆休みはどうされるんですか?」と私。 「お盆休みなど、無いと思っていますよ」とドライバー。  やはり、当然のことかもしれませんが、お盆中も配達・集荷する荷物は存在するようですが、それほど多忙ではないでしょう。  さて、我々の会社もお盆期間中は僅かですが休みを頂戴します。実質8月11日の土曜日から、8月19日の日曜日まで、9連休という方もおられるかもしれません。  そこで、帰省手段を考える際に参考になるサイトをご紹介するとします。  それが「チーム・マイナス6% - みんなで止めよう温暖化」のサイトの中にある「CO2駅すぱあと | チーム・マイナス6%」というツールです。  出発地と目的地を入力するだけで、利用する交通機関それぞれのCO2排出量が算出されるという私も良く利用する「駅すぱあと」のプログラムを利用したもの。  東京で仕事、京都が実家という方は、ほとんどの方は帰省に新幹線を利用されるはず。  この場合、新幹線利用ならCO2排出量は「9.2kg」、しかし東京・京都間の距離513.6kmを自動車で移動したと想定した場合の排出量は「88.8kg」と算出され、どうみてもCO2排出削減という観点からは新幹線を利用すべきとなります。 (今回、今日の日付の8月2日で計算しており、本来であれば、季節に応じてCO2排出量は変動するものですが、そこまで精緻にはできていませんが、一つの目安として)  では、過去に数年間、私が住んでいた青森から京都へ帰省する場合。  距離にして1020.8km。青森駅前からバスで青森空港へ、そこから飛行機で大阪着。大阪空港から、いろいろな交通手段を使ってJR新大阪へ到着し、最後にJR京都着。この行程で、CO2排出量は「108.9kg」、この距離を自動車で移動した場合、「176.5kg」という結果が。  「東京・京都」間と距離がほぼ倍のため、自動車の排出量は同様に2倍程度。しかし、飛行機利用のため、新幹線利用と比較し、結果は大きく異なります。  いずれにせよ、一度、皆様が帰省される前、あるいは単にAからBまで移動した場合など、どの交通手段で、それぞれどれだけのCO2が排出されているかを確認すると、いろいろと考えさせられる結果が見えてきます。  特に「チーム・マイナス6%」では「 1人、1日、1kgのCO2削減」を目標として掲げています。このことを考えると、いくら家族4人ほどで乗車したとしても、先に述べた青森・京都間の自動車利用での「176.5kg」という重みが理解できると思います。  恐らく、お盆休みに海外に行かれる方も多いと思います。「CO2駅すぱあと」は、国内のみ対応ですが、海外は飛行機利用が基本であり、CO2排出量も膨大なものになるでしょう。もちろん、一人で飛行機に乗るわけではなく、一人当たりの排出量は少なくなります。  しかし、日本特有のお盆休みは、列島大移動の季節。もしかすれば日本が他国と比べて、瞬間的ですが、最大のCO2排出状況を生んでいる時期かもしれません。  そういえば、米国大統領候補者の討論でも、「ディベート会場に自家用ジェットで来た人は?」と司会者に聞かれて、ほとんどの候補者が手を上げていたシーンを過日、TVで見ました。  自家用ジェットの場合、人数も限られており、一人当たりの排出量は当然、多くなるはず。恐らく、長きに渡る大統領選は、CO2排出量を増やす一つの要因といえるかもしれません。  日本の選挙は実質、数週間程ですが、各党の党首は地球を1周以上移動したという報道がありました。もちろん、飛行機利用も多かったことでしょう。残念ながら、選挙では政治家各位は、先のサミットで日本が提唱した「美しい星50(Cool Earth 50)」というお題目をすっかり忘れておられたようです。  我々は、どこかへ行くためには移動しなければなりません。手段は自動車や電車、そして遠方なら飛行機。ただ、移動手段が「徒歩」か「自動車や電車に定員以上乗る」ことが大半である途上国の方々も存在し、結果としてCO2排出量は少なくなります。だから、直接的な甚大なる被害を先に受けてしまう途上国は、先進国に対して、何とかCO2排出の早期削減を希望しているのです。  さて、地球温暖化とCO2排出、途上国と先進国の関係などについて、これ以上の詳細な議論は避けますが、一度、今回、ご紹介した「CO2駅すぱあと」を様々な角度で皆様、利用し、一考いただければと思っています。  冒頭で紹介している画像のように「ドミノ」が崩れかけている地球のために。 ※「特選された多様な起業家ブログ集へ」 ※「ベンチャー社長ブログトップ10位へ