ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

国会議員との議論

 昨晩、京都選出の国会議員の方、2名と会食をさせていただきました。関係者を含め、総勢7人というかなり人数の少ない=意見交換しやすい、という状況でした。議員の方というのは、基本的には、選挙区での有権者での演説や会合には、積極的に(当たり前ですが)挑まれるのですが、まったく選挙区民とは関係のない、私を含め、「環境」・「青少年育成」といったメンバーだけの選挙とは少し距離を置いた会食でした。  私は、「財団法人京都ユースホステル協会」(京都で会員約8000人・全国で会員約16万人)という「生涯学習と市民文化の振興を推進する公益法人」の評議員をさせていただいている関係で、この会食に呼ばれたわけですが、合計7名という極めて議員の方にとっては「選挙」を意識すれば、無駄な時間かもしれませんが、何と夜中の2時までお付き合いいただきました。  私は、上述した協会が主催しているボランティア組織で、それこそ15年以上前になりますが、子供達と共にキャンプを通じて様々な体験を得てもらうというキャンプリーダーとして大学生時代4年間没頭し、子供達と本当に真摯に接してきました。  さて、国会議員=先生、というイメージがありますが、居酒屋で色々と議論し、今の教育問題や、憲法イラク情勢など、内容は多岐にわたりました。もちろん、新潟の「新潟県中越大震災」(新潟県中越地震から新潟県として呼称を変えたそうですが)についても、何とかして欲しい旨を議員には伝えました。  お二人の議員とも「山古志村」については、現状をある程度、ご理解されており、「委員会で検討する」とのお話を頂戴しました。 (しかし、国会議員で「山古志村」といってすぐに話が通じるとは予想外の驚きでした。)  そして、議論の中で一番、心に響いたこと。まったく青少年育成に関係無い話ですが、「ビートたけしが尊敬する唯一の職業、それは農家の方々らしい」ということでした。今、ニートフリーターといった言葉が社会的に認知され(あえて問題化されているとは言いませんが)、また2007年問題(団塊の世代が一挙に退職する時期)など、今後の日本をどうするか、日本はどうなっていくかという議論の中で、会食参加者のある方が、一言もらされたのが、ビートたけし氏の話でした。  これは一般論ですが、他の国と比較して、ニートフリーターの方を含め、日本は何とかすれば、「食べ物を口にする」ことはできる状態です。極論すれば、お金が無くても「食べるものはどこかにある」のが日本の現状です。しかし、食物自給率の観点から言えば、日本は極めて海外に依存しています。自給率についてネットで調べる時間も無いのでデータは提示しませんが、我々が口にする食べ物、これらは、ほとんどが国内ではなく海外からの輸入によって成り立っているのが現状ということは、皆様、ご理解いただけると思います。  このような背景の中で、「ビートたけし氏」の尊敬する唯一の職業が「農家」の方々というのは、非常に共鳴できる話です。換言すれば、人間が生きるために最低限、必要な、「酸素・食べ物」、この中で、「食べ物」を供給いただいている方々が日本の「農家」の皆様なのです。私も青森で数年間、滞在し農家の方々とお付き合いさせていただきました。残念ながら、「農家・農業」という枠組みには、まだ競争原理が働いていません。  農家の方にとっては、自分が一年間、手塩にかけて育てたもの、これは誰にも負けない一流品だという自負があると思います。もちろん、一流品だとは思いますが、「評価するのは自分ではなく」て、その「商品を買っていただくお客様が評価すべき」というのが基本だと私は思います。農協や、築地の市場といった流通チャネルが今も現存している、そしてそれに依存している状態では、日本の農業は危ういと思います。(もちろん独自のチャネルを確立されている方は多数、おられることは承知していますが)  さて、私は、このエントリー以上に農業の現状を知っていますし、我々の会社のサイトでは「無農薬リンゴ」を通販しており、数週間で完売という状況にあります。今回は、農業関連のエントリーではありませんので、これ以上深入り致しませんが、
ビートたけし氏の着眼点の凄さ、そして、京都選出の国会議員の方もご存知の「山古志村」の現状、そして打開策への第一歩について
夜中の2時まで議論した意義がありました。  いくら、ブログであれこれ言っても、国政に反映されなければ何も変わらないわけですから。今、ブログで、「ネットと新聞」のあり方、「プロ野球問題」、「ブログの著作権」など、様々なテーマで議論されています。私見ではありますが、ブログ上で議論するよりも、直接、該当する相手に直談判するのが最も効果的だと思います。  ブログやネットの弊害、あるいは弱み。
それは、利害関係者に対する直接的なアプローチではなく、ネット上での同じ考えを共有される方々の中での議論で、果たして議論されている方々の想いが実際に現実化するのか?
ということを、今回、国政を担う議員と議論して改めて感じました。 関連カテゴリ:「新潟中越地震