ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

6万円にかける意地

私の会社の商品である「「盆栽の味方」」。盆栽愛好家が枝を切った際の切口に病原菌が侵入しないように保護する塗布剤です。

さて、この当社の商品、実は「浜名湖で開催されている花博」のあるショップで委託販売していただいています。

(ちなみに花博のサイト、見るだけでも楽しめます。)

しかし、ある事情で委託販売会社から、商品が返品されてきました。裏事情はいろいろあるのですが、問題は、6割程度、商品価値が無い状態で返品されてきたということです。商品シールが剥がれたり、色あせたり、異物が商品そのものに付着していたりと・・・

さて、これを見た当社担当者、委託販売会社社長に早速クレーム電話をかけました。

担当者:「どういうことですか? この返品状態は!!」

相手社長:「私どもとしては、しっかり商品管理し、返品もできる限りきちんと対応しました」

残念ながら、相手社長、花博のショップ現場も見ておられず、会話はどうどうめぐりでした。しかし、当社担当者、毎日のように電話をかけ、商品価値が無いものについて、支払をせまるわけです。

最後には、相手社長、「しつこい!!」といって、途中で電話を切られてしまう程の険悪状態に。

当社担当者、まだまだ納得がいかないようで、私に相談がありました。

担当者:「社長、東京へ行って、直接、交渉してきますがよろしいでしょうか?」

私:「被害額はどの程度?」

担当者:「6万円程度です。」

私:「6万円で、東京へ行く交通費、そして交渉して支払がある可能性、総合的に判断してコストが合うか?」

担当者:「そういう問題ではなく、今の相手先社長のやり方は、当社としては泣き寝入りと同じで、それが悔しいのです。」

このようなやりとりがあり、私は、そこまで言うのなら、と決断しました。もっとコストがかかる手段です。

相手先に対し、30万円以下の問題なら、容易にできる皆様もご存知の「少額訴訟」。

恐らく、少額訴訟することで、6万円以上の時間とコストを要し、結局、コスト割れになると思います。ただ、「泣き寝入り」だけはしないという、当社担当者の気概と、当社の姿勢で決断しました。

私としては、このような考えで自分の担当部門を守る社員の姿勢に、本当にありがたく思っています。彼に応えるべく、「少額訴訟」準備に入りました。

訴訟に勝つ、勝たない、コスト、これらに関係無く、社員の姿勢、そして当社の姿勢として。

金額に関係無く、「意地を貫く」。会社運営として大切なことだと私は思います。

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