ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

起業する際に忘れてはならないこと

世間では、「起業」という言葉が氾濫しています。WEBLOGにおいても「起業」をポイントに絞って、様々な情報を提供されている方々の努力には頭が下がります。流行語大賞には、ならないとは思いますが、ある意味、「起業」が曖昧な定義で一人歩きしている気配だけは感じられます。

そういう意味では「ベンチャー」と「中小企業」は、何が違うのかという議論にもつながりますが。

公的機関の皆様も産学連携や起業応援など日本経済活性化を目標として、活発に様々な仕組みを急速に、構築されています。

このような様々な情報源・公的機関を利用し、起業された方、起業しようと思っておられる方を応援したいと思います。

ただ、忘れてはならないこと、最も重要なこと、それは、起業し事業展開していく中で、「起業」、あるいは「事業」は、「社会貢献の一つの手段」である、あるいは社会に貢献なくして、事業は継続しないということだと私は考えています。

「社会貢献」とは、大手企業の皆様が環境報告書等に掲載されている「社会貢献活動」などではありません。

事業を通じて、「多くの皆様にお役に立つ、お役に立ちたい」という気概、そしてその実現です。自分がやりたいこと、表現したいこと、いわゆる自己実現の手段として、「起業」されることに異論はありません。逆に「起業」こそ、その近道だと思います。

私の手元に、「立石一真 わがベンチャー経営」という書籍があります。1974年発刊の第一刷で、今では手に入らないと思います。この書籍の「私の経営理念」という個所に以下のように記載されています。いわゆる社憲、社是といわれるものです。

「われわれの働きで、われわれの生活を向上し、よりよい社会をつくりましょう」

現在のオムロン様のサイトにもいまだに掲載されています。

オムロン様は一つの事例として挙げさせたていただいたわけですが、現在、歴史在る大手企業皆様の設立発足当時には、同様な社訓的なものが多々あります。

(皆さん、ご興味があれば、特に京都の伝統ある大手企業でお探しください)

私が言いたいこと。それは、どのようなアプローチの仕方でも構わないと思いますが、少なくとも「皆様が定義されるお客様」に対し、「お客様のお役に立ちたい」というスタンスで日々、対峙しないと事業は発展・継続しないということです。

私も社長ですので、いろいろな勧誘電話がかかってきます。資産運用が大半を占めます。これらの電話すべてにおいて共通して言えること。それは、私のお役に立ちたいなんて気持ちは毛頭無く、とりあえず人海戦術で電話しまくっている姿勢が丸見えです。

そんなアプローチでは、商売として、ビジネスとして成立するかもしれませんが、企業としての存在価値は無いと私は考えます。

なぜなら、我々が予想している以上に、「お客様」は賢い、鋭い直感的感覚を持っておられるからです。

これから「起業される方、そうお考えの方」で一歩踏み出せない方々へ。

良く言われる「顧客満足」や「お客様の立場に立って」など、まずは考慮しないで、自分なら、どういった手段で今まで述べてきた「社会に貢献できるか」について熟慮すれば、もしかしたらブレイクスルーできるかもしれないと願いを込めて、終わりたいと思います。

起業を目指す方、私以上に成功されている方へ、私の考えに賛同いただければクリックいただければ、この関連のブログも続けます。