ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

新潟県中越地震から6年:すべては人の心から始まり、人の心で終わる。

 2004年10月23日17時56分。今日で6年。それが、新潟県中越地方が震源となった「新潟県中越地震」。

 とあるブロガーからの「依頼」から、私なりに当時、できることを始めた。特に私の場合、阪神・淡路大震災の被害は無かったが京都も少なからず被害があった。そして、友人がまさに被災者だった。
 神戸の場合、地震発生から数ヵ月後、京都から電車に乗り、神戸に近付くにつれ、車窓から見える景色が徐々に変化していき、神戸の三宮で、地震の被害を目の当たりにした。映像ではは分かり得ない臭い・音といった五感を通じて。そこで当時の私は何もできないことを痛感した。

 私のこのブログのサイドバーに「新潟の地震関連」というカテゴリがある。

 そのエントリの中で、最も印象的かつ強烈だったものが、「新潟中越地震、ある被災者の方の声」だ。実際に被災された方とメールでやりとりを行い、現地の生の声を私が少し加工して掲載した。是非とも、心より一読いただきたく思う。
 この被災者の声は、新潟県の泉田知事にもある方を通じて届けた。また一部のメディアにも実際に出た。
  また「「元気だしていこー!新潟」のロゴをブログに貼りませんか?」というエントリでは、当初数名のブロガーに賛同いただいたが、あっという間に50名以上の方が実際に自らのサイトにロゴを貼っていただいた。

 そして、「我々がやってきたこと、そしてこれからも」というエントリでは、ブログというツールでの情報発信でなく、私の会社がある京都が被災地となった「台風23号」について行政からの依頼に基づき、私の会社が実際に行ったことを書いた。

 今年の異常気象も含め、現在の科学では、まだ自然災害を「予知」できたとしても「阻止」することはできないという現実がある。

 自然災害の渦中にあるのは人間。その渦中で自らができることをやるのも人間だ。

 そこには「人の心」というものが存在する。その心次第で渦中の人間、渦中の方々支援する中身が多様な形で変わっていく。ある人は、仕事を休んでも災害地にボランティアとして参加される。ある人は、義捐金を送る。そしてある人は、自らの特殊技能を提供される。

 重要なこと。

 それは、どのような自然災害においても、「自分は何をできるかを意識する、考える」ということ。無関心だけはやめて欲しいとも言えるだろう。

 地震が発生すれば、自分は何ができるか、台風であれば何ができるか、津波ならどうなのか。常に意識する、考えることの大切さ。そして意識する方々が多ければ多い程、災害発生時の結果は、迅速かつ的確なものになると私は考える。

 そして、私が最も重要と考えること。

  過日、発生し、無事に救出された「チリの落盤事故」。想定されたかそうでは無かったのかは、私には分からない。ただ、地下に閉じ込められた作業員、それを 支え続けた家族。そして必死の救助活動を行った人々。いずれも、頑強な「心」が存在し、救助を待つ間、救助後の今も違った形での「心」が存在している。

 上述した「自分は何をできるか」ということを常に意識し、当事者・部外者関係なく、その意識を災害発生時に行動として示す。この二つが強ければ相乗効果が生まれ、上述したように、被害の拡大阻止、そして当事者各位の心、その後の生活は変わると思う。

 まさに、人の心から始まり、人の心で終わる。テクノロジーより、まず、心が常に中心であるべきと私は思う。

 今日、6年の日を迎え、是非、何事にも「無関心」な方に、自然災害だけでも「自分なら何ができるか」を考えていただきたいと願う。

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