大乱闘スマッシュブラザーズX不具合に対する任天堂様の神業的対応への御礼
顧客を知り尽くし顧客を満足させる法
(本著はハーバード・ビジネス・レビューに掲載されたCRM・顧客満足に関する分野で特に選別された各種論文を収録したものです。一読の価値有りです。将来は、任天堂の今回の顧客対応の案件もハーバード・ビジネス・レビューに論文として記載されるはずでしょう。それほど任天堂の対応には素晴らしいものがあると同時に、この対応には何らかの組織的仕組みが隠されているはずです。)
「大乱闘スマッシュブラザーズXを購入したが、不具合が生じ、Wii本体がまったく動かなくなった」というエントリを書いたのが、2月1日。しかし、想像以上、いや想定の範囲を超越した任天堂の神業的対応がその後にあった。
以下、時系列にまとめてみよう。
1月31日昼過ぎ:
大乱闘スマッシュブラザーズX発売日、そして入手した日。
1月31日夕方:
大乱闘スマッシュブラザーズX不具合発生、Wii本体もまったく動かない状態に。
1月31日深夜:
帰宅後、オンラインで任天堂サービスセンターへ修理依頼。
(修理依頼直後に自動返信にて修理申込受付メールを受信。)
2月1日16時過ぎ:
結局、任天堂サービスセンターへWii本体とソフトを直接、持参。
(サービスセンターは混んでおらず、わざわざ持参いただきありがとうございますとの担当者の返答があったと妻から聞いている。)
2月1日夜:
任天堂ウェブサイトにて本件について告知
参考:「Wii専用ソフト「大乱闘スマッシュブラザーズX」のディスクが読み取れない症状についてのお知らせ」
(このお知らせには、以下のように記載されており、持参でなく着払いで良かったと少々、残念に思うと同時に、やはり1週間以上、修理に時間を要するのかと、これまた少々、残念に思う。)
※発送はクロネコヤマト(TEL:0120-01-9625)または佐川急便の料金着払いをご利用ください。 ※弊社到着後、およそ一週間を目安にお返しすることを予定しております。2月4日9時過ぎ: 修理を受付た旨のメールを受信。 (金曜日に直接、持参したのに土日を挟んでの月曜の修理受付メール到着に、仕方が無いと思いつつも、これはかなり修理に時間を要するかなと少し不安に思う。) 2月5日(今日): 極めて多忙な一日を過ごした私。打ち合わせ数件をこなす途中で、夕方に自宅前を通る。せっかくなので、家に入ってみるとちょうど長男の友人達5名程度が遊びに来ていた。友人の一人から「大乱闘スマッシュブラザーズX」が問題なく動いたとの話を聞き、今度の日曜くらいには我が家にもWiiが修理されてくるよと、長男をなぐさめる言葉を残し、すぐさま仕事へ戻る私。 2月5日20時: 任天堂サービスセンターより驚愕のメールが。何と本日、発送した旨の内容が記載。宅配便の伝票番号も記載。ネットで追跡すると18時半頃には既に宅配便は受付られた状態であった。 以上をまとめると、2月1日金曜日のサービスセンターが終了する17時直前に持参。週末を終え、月曜に修理受付のメール受信。そして翌日火曜に修理終了、発送のメール受信。そして実際に火曜18時過ぎには発送ということとなる。 もちろん、今回の騒動の発端である「大乱闘スマッシュブラザーズX」もサービスセンターには手渡してある。換言すれば、ソフトの動作確認も終了したため修理完了、発送となったわけだ。任天堂ほどの大企業で動作確認もせずに発送などとは、あり得ない話だ。 サービスセンターへ持参した2月1日の夜に無償修理の告知が任天堂で実施された。この告知を実行する段階で、それなりの修理体制を任天堂は構築したのだろうか。基本的に週末はサービスセンターは受付対応していない。ただ任天堂本体は週末返上で対策を講じたのだろうか。 考えられるとすれば、金曜にサービスセンターへ持参後、週末関係無しに修理を開始したのか、あるいは月曜までに万全の修理体制を構築し、月曜・火曜で修理を終えたのか。この場合、実質的に1日と半日程度で修理・動作確認・発送という対応を完了したといえる。かなりの、いや早過ぎる対応である。他の企業の対応を比較するまでも無い。 少なくとも数千台程度のWiiが任天堂に押し寄せてきているはず。もしかすれば数万台かもしれない。どの程度、修理対象になるか任天堂も予測できないため、ウェブでのお知らせでは1週間程度の期間が必要と告知したと思う。 しかし、実際は1日と半日で修理から発送は終わった。 これが我が家だけなのか、それとも他もこのスピードで対応しているのか、もちろん私にはわからない。 ただ、やはりサービスセンターにわざわざ妻が持参したことが少しは影響しているのかなとも考えている。「持参された方は優先的に」という社内規定などはもちろん無いだろう。また、人情のようなものが関与しているとも任天堂ほどの規模の企業では想像できない話ではあるが。 いずれにせよ、サポートセンターに電話しても繋がらない、いくら事情を話しても適切な対応ができず、何度もやりとりを繰り返すといった、どこかのIT企業とは対応に雲泥の差がある。 一度、任天堂に就職してみようかなと思うほどの神業的対応に、任天堂の皆様に心より感謝したい。極めて迅速なスピード対応、そしてすべてが無償という顧客満足を完璧に満たす組織とはどうなっているのか実際に体感してみたいとも思う。 あとは、「大乱闘スマッシュブラザーズX」なるソフトを私が遊ぶことなのだが、これこそ私にとっては神業に近いほど無理な話で残念ではある。もちろん、子供たちが喜び、遊ぶ姿を週末に見ることはできるが。 以上、「大乱闘スマッシュブラザーズX」については、不具合を受けた方が多いようで「該当エントリ」が検索上位になっており、アクセスが多数あるため、これらの皆様に少しでも参考になればとも思う。 重複になるが、任天堂の皆様、ありがとうございました。私の会社も今回の対応を何らかの形で顧客対応の事例として活用できればと考えております。さすがに私の会社の規模では着払いから修理、そして発送すべてを無償で迅速に行うまでの体力は数件なら可能であるとはいえ、数千件はまだまだ無理な話ですが。 ※「ベンチャー社長ブログトップ10位へ」 ※「特選された多様な起業家ブログ集へ」 ※「新進気鋭アーティスト:鉄人Honey、下記画像をクリック」