ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

信じられない光景を私は見てしまった

 今日、午前中に、私は一人で近くの図書館へ行った。

 図書館の向かいにあるショッピングセンターの駐車場をいつも利用している。そして、いつものように屋上階の駐車エリアへ。

 車から出た私は、ある男性を見かけ、彼の行動に少なからず衝撃を受けた。

 30代後半と思われる男性は、屋上階という太陽の光を直接、受ける場所で、犬を連れて、屋上階の広大な駐車エリアを歩いていた。犬の散歩なのだろう。

 なぜ、わざわざコンクリートで固められ、直射日光が当たる屋上階の駐車エリアで犬の散歩をしなければならないのだろうか。彼が連れていた犬は少し毛が抜けており元気が無い様子だった。

 もちろん、衛生面などの観点からショッピングセンターの中に犬と共に入ることはできない。換言すれば、犬の散歩のためだけにショッピングセンターの駐車場に訪れたということ。

 少し、視点を変える。

 私の名刺の表側には以下のような文面を書いている。

我々は「緑」を通じ、多様な空間・環境を

次の世代へ向け提供する「発展途上中の企業」です。

 少々、意味不明な文言かもしれない。ただ、この不明瞭な状態の名刺だからこそ、初対面の方と、名刺一枚で私がやりたいと考えていることを伝えるきっかけとなる。

 例えば、もしあなたが、無人島に一人残され、「飲み物として、ペットボトルに入ったお茶と炭酸飲料のどちらを選ぶか」と問われた時、少なくとも日本人であれば、お茶を選ぶだろう。

 例えば、もしあなたが、仕事に疲れ、気分転換をする際に歩く場所の選択肢が二つだけの場合、「コンクリートアスファルトで囲まれた道路か、少しでも緑がある遊歩道のどちらを選ぶか」と問われた時、遊歩道を選ぶだろう。

 明確に、顕在化されていないだけで、潜在的に人間は、自然を好むことに間違いは無いと私は考える。緑茶ブームや、水道水ではなくミネラルウォーターを買うようになった今。そして、ちょっとリラックスしたい場合、ある人は、近くの公園を歩き、ある人は、海や山へ出かけるだろう。さらに多忙な人でも、自宅で音楽を聴く人も居れば、部屋や庭にある緑を見ながら、リラックスされるだろう。

 「住食住」の環境すべてにおいて、顕在化されていない「自然や緑」を、多様なサービスを通じて、顕在化させ、常に「自然や緑」と共に我々、人間は生きている、毎日、生活しているということを深く認識してもらうことが我々の会社の使命であり、ビジョンである。

 そして、お蔭様で、この考えと付随するまだ表面化させていないビジネスモデルは多くの方々にご理解いただき、新たに我々に投資しようという金融機関関連の方々も存在する。

 我々は全世界に共通するビジネスを展開したいとは現時点では考えていない。Web2.0やIT主体の緑化事業は、まだ考えていない(近々にITを使ったモデルを展開する予定だが、ITは極めて有効なツールのみという認識は変わらない)。ただ、小さな島国でありながら少し移動しただけで多様な自然が存在し、そして我々日本人が自ら創出不可能な「四季」という貴重な、大切に考えたいものが存在する日本ならではのビジネスをまず確立させたいと考えている。

 あなたは、「疲れた心や身体を本当に癒したい」と考える際、下記の画像のどちらへ出向くだろうか?

 恐らく大半の方々が自然へ出向かれるだろう。我々も自然と共に生きている「人間という一つの種」に過ぎない。

 さて、冒頭の屋上階で犬の散歩をしていた男性の話に戻ろう。

 男性について私が何を言う立場にも無い。ただ、炎天下の中、男性が思うがままに連れられている犬の気持ちはどうなのだろうか。もちろん、何かの理由で仕方が無く、屋上階で犬の散歩をしたのかもしれない、この男性は。

 ただ、首輪で連れられている犬としては、上記の画像のように、飼い主と共に、もっと日陰がある緑や自然の中で、ゆっくりしたいなと考えているに違いないと私は思う。犬も自然と共に生きている「種」の一つなのだから。

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