ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

中小企業が生き残る一つの方法:ブラック・ジャック化

 政府が中小企業対策として様々な施策を出しているが、我々、中小企業が恩恵を受ける、実感するといった状況にはまったくない。そして追い討ちをかけるような利上げ。結局、中小企業はいつの時代も自助努力でやっていかねばならないということ。これは今だけでなく過去から延々と続く課題だろう。そこで、中小企業が生き残る一つの方法として「ブラック・ジャック化」という発想を提案したい。荒唐無稽と思われる方も多々おられるかもしれないが、荒唐無稽なことをやらねば中小企業は生き残ることができないことについて否定される方は少ないだろう。 ブラック・ジャック化的思考  まずは、ブラック・ジャックとは何か。「Wikipedia」では下記のように記載されている。
専門は外科だが、内科や眼科、獣医学など医療全般に造詣が深く、専門外の治療も行う。ほとんどの場合は患者に高額の手術料を請求するため、無免許であることと合わせて医学会では評判が悪いが、彼をよく知る者たちからは純粋にその腕を評価されている。
 ポイントは「高額の手術料」・「彼をよく知る者たちからは純粋にその腕を評価されている」という点だろう。換言すれば、「技術が優れているから高額の料金を請求する」というスタイルを一貫しているということ。  我々の事業は衰退した樹木を回復させることにある。回復させるために1本の樹木に対し、お客様は上級の軽自動車を購入できるような代金をお支払いいただいている。大きな案件の場合、車が2、3台購入できるような代金を頂戴することもある。この代金にはもちろん人件費なども入っているが大半は樹木を活性化させるための各種資材、いわゆる我々のノウハウに対してお金を頂戴していることとなる。  よって、ブラック・ジャックのスタイルである「技術が優れているから高額の料金を請求する」に少しは似た経営手法をとっていると言っても良いかもしれない。ただ、やはり世間の相場というものがあるため、「びっくりするような高額な料金」をお客様から頂戴しているわけではない。  しかし、重複になるが今後、中小企業が生き残っていくためには、大きな発想の転換が必要となる。そこで、思い切って「高額な料金」を打ち出していくことが一つの手段ではないかと私は考える。 ブラック・ジャックで思い切ってやってみよう  では、具体的にどうすれば「ブラック・ジャック化」ができるのか。簡単である。例えば今まで100万円でやっていた仕事を「1000万円」にすればよい。WEBサイトで料金は「お客様の大切な樹木の回復は1000万円から」とすればよいのだ。  もちろん、大半の方々は1000万円もお支払いにならないだろう。ただ、「1000万円を支払ってでも大切な樹木を回復させたい」というお客様が皆無であるという根拠も無い。「1000万円」という強烈な価格設定は意外性もあり、受注できなくとも話題にはなる可能性は大きい。それよりもまず、「我々の技術には1000万円の価値がある」という強い思いを持つこと、そして「1000万円なんて誰もお支払いにならないだろう」という既成概念を無くすことが重要だと私は考える。  私の友人に作曲家がいる。彼は当初、「作曲は5万円から」と打ち出していたが、まったく依頼が来なかった。そこで彼は「作曲は50万円から」と打ち出した。その途端に依頼が殺到した。5万円程度の曲を作る能力しかないとお客様は見ていたものが、50万円の曲を提供する能力があるとお客様は判断し、彼に依頼したということになる。  5万円という価格設定から思い切って50万円という10倍の設定をしただけで、お客様から依頼が殺到したという私の友人である作曲家の事例。これもまた一つの「ブラック・ジャック化」と言えるかもしれない。  昔から「価格設定」ほど大切なものは無いと言われている。値段を下げるのは簡単でも上げるのは容易ではない。それならば、最初から荒唐無稽・論外と言われても仕方が無い「価格設定」をすることが、中小企業が生き残る一つの手段ではないだろうか。 ブラック・ジャック化に欠かせないもの  どんな中小企業でも「とてつもない価格設定」は可能である。相場をはるかに超越した「価格設定」は、気概さえあればできる。ただ、「ブラック・ジャック」のように「誰にも負けない技術」が無ければ、「ブラック・ジャック化」は成功しない。当たり前の話であり、技術が伴わない無謀な価格設定は、自社ブランドの価値を瞬時にして下げてしまう。  お蔭様で、我々には実績もあり、他社に負けないノウハウも蓄積されている。ただ、今まで「固定概念」のように、「この価格ならお客様もお支払いいただけるだろう」といった「感覚」で「価格設定」を行ってきた。しかし、ブラック・ジャックのように、「これだけのことをするから、これだけの報酬をお願いするのは当然だ」という発想は今までの我々には無かった。  まずは、どんな分野でも良いが自社が「ブラック・ジャック」のように、誰にも真似のできない、どの企業にも提供できない魅力と実力をつけること。これが「ブラック・ジャック化」の最初のステップである。このステップに到達することは並大抵の努力ではできない。ただ、多くの中小企業は「他社に負けない」という考えに向かって毎日、努力しているはず。最初のステップをクリアすることは困難ではあるが不可能ではない。  そして、最初のステップを何年かを要してクリアできれば、あとは思い切って「ブラック・ジャック化」すればいい。同業他社の提供している価格など省みず、思い切った「価格設定」をすればいい。他社の100倍でも良いかもしれない。中途半端に他社の1.5倍の設定ならやらない方がいいと私は思う。  「誰にも負けない技術力」・「思い切った、誰しも驚くような価格設定」をすれば、最終的には自社に「ブランド力」が付加される。  高級ブランドと呼ばれる企業を今一度、見つめて欲しい。技術力が伴い、高価な価格設定を行い、最終的にはブランドとして認められている。  1000円の時計もあれば、300万円の時計もある。300万円の時計を買う方が少なからず存在しているという事実。結局、時計を買っていると同時にブランドを買っているということ。逆にこのブランドが1000円の時計を販売した瞬間に、ブランドの価値はゼロに帰してしまうとも言える。  300万円の時計が売れているという事実の存在。是非とも、自社の「ブラック・ジャック化」の検討を考えていただきたい。短期で「ブランド力」は付加されない。「ブランド力」を付加させる一番の近道が「価格」という大切な指針に「大きな挑戦」をすることではないかと私は考える。  日本中のすべての中小企業が「ブラック・ジャック化」され、日本中が活気付くことを夢見て。 「私も参加している起業家ブログをクリック下さい
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