ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

今年の漢字は「愛」だそうですが

少し遅れた話題ですが、今年の世相を象徴する「今年の漢字」に「愛」が選ばれたとのこと。今までの11回の公募で暖かい印象の漢字が選ばれたのは初めてだそうですが、全国約8万5000通の応募で、「愛」は約4000票と5%にも満たないようです。

5%という低さに関係なく、本当に今年の世相を反映している「漢字」なのか少し、私は疑問に思います。異論・反論ではありません。

まず、公募元である「財団法人 日本漢字能力検定協会」様の「2005年 今年の漢字」から選択理由について下記に一部引用します。

(リンクに関する記載が無かったため、直接リンクとしました。)

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引用ここから(太字部分は私によるもの)

身近な「愛」から世界規模の「愛」まで、「愛」を育む大切さを感じる中、「愛」が足りない事件が多発した年。

「愛」を選んだ理由には、紀宮様のご成婚をはじめ、純愛ブームや芸能スポーツ界での結婚ラッシュなどに身近な「愛」を育む大切さを感じると同時に、世界規模で展開された大型ハリケーンや地震等の被災者救済劇や、21世紀最初の万博「愛・地球博」が大成功したことに世界規模の「愛」を育む大切さを感じたことが挙げられています。そんな中、各界で「アイちゃん」が愛称の女性が大活躍し、愛子さまが初の女性天皇になられる可能性が高まったことに期待を寄せる意見がありました。

その反面、残忍な少年犯罪や相次ぐ児童殺人事件、マンション耐震強度偽造問題など“愛が足りない事件”が多発したの意見も多く見受けられました。

 今回、「今年の漢字」は11年目を迎えます。これまで10年間、暗い印象の漢字ばかりだった「今年の漢字」に初めて心あたたまる印象の「愛」が選ばれ、ベストテンにも明るい印象の「笑」と「幸」が入りました。今年の大きな特徴と言えるでしょう。

引用ここまで

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「愛」を育む大切さ、そしてその裏返しである「愛」が足りない事件の多さ。これが選定理由の骨子だと思います。

私は、今年の世相を反映しているのではなく、そして象徴しているわけでも無く、多くの人々が来年に向けて、将来に向けて、「願っている言葉」ではないかと思います。あるいは、多くの方々が「本当の愛」とは何なのかを見失っていることを反映している結果と言えるのではないでしょうか。

「愛」では解決できない、理解できないことがここ数ヶ月、本当に様々な事象として起こっています。家族・友人が言葉では実際に発することはなくとも、「愛」は存在しています。そして、そこには「固い絆」もあるはず。しかし、「愛」や「絆」だけでは、解決できないことが多々あることを改めて認識した一年だったのではないでしょうか。なぜなら、「愛」には「愛する相手」、「愛されている相手」が必ず存在しているからです。愛する相手、愛される相手が自分にとって、見ず知らずの他者によって、突如としていなくなってしまう事象が本当に多すぎます。そして、これからも多発していくでしょう。

大規模な自然災害は、瞬時にして多くの「愛」や「絆」を奪い去ります。また、凶悪な犯罪は、被害者や関係者の方々はもちろんのこと、連鎖反応のように多くの方々の「愛」や「絆」に対する不安をもたらし、脆くしてしまい、奪い去ることもあり得ると私は考えます。換言すれば、本来は、人間は辛い状況、不安な状況になった場合こそ、「愛」や「絆」は、それまで以上に強く、深くなっていくものですが、私にはどうも、反対の方向に流れているような気がしてなりません。人間が弱くなってきていると言えるかもしれません。これだけ犯罪や自然災害、そして様々な偽装・詐欺などが多発すれば当然のことかもしれません。

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「愛」を育む大切さ、そしてその裏返しである「愛」が足りない事件の多さ。

私は、これらの根底に「命」があると思います。「命」が無ければ「愛」は存在しません。「愛」が足りない事件ではなく、「命」の存在をすっかり忘れているからこそ起き得る事件なのだと私は思います。

耐震強度偽装問題で、昨日、証人喚問があり、私も報道などで少し見ましたが、まさに「愛」が足りない事件ではなく、当事者の方々は、「命」の存在を完全に忘れ去っているとしか思えない態度だと私は感じました。

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人を殺してしまうことはもちろん論外ですが、安易に生き物を殺したり、安易に生き物を飼えなくなって捨ててしまったり、そこには最初から「愛」が無い場合もあれば、薄っぺらい「愛」しか存在していない場合もあります。しかし、人間も含め、生き物という相手には確実に「命」は存在しています。どんなに小さな虫にも。しかし、これらの生き物や人間に「命」を見出していない、「命」の存在を忘れている人間が少なからず存在しているという現実、世相。

さて、皆様にとって、今年の漢字は何でしょうか。

私は、今年の世相を反映している漢字は「愛」ではなく、「命」だと考えます。再認識すべき漢字と言えるかもしれません。これ以上、今の人間の力では取り戻すことが不可能な「命」が失われる事件や事象が生じないことを祈りながら。

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