ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

元ホテルマンから見たオンシーズンのホテル

家族旅行、無事終了しました。天気も良好、家族総勢7名の旅行でした。心身(特に心)共にリラックスできたと同時に、子供達と妻が楽しんでいる様子が見えて、私としては満足でした。

(注:写真は、ホテルのHPから掲載したもので、著作権はHOTEL GREEN PLAZAに帰属しています。)

今回で3回目の宿泊、常宿となってしまっているホテル、「ホテルグリーンプラザ」が運営している「ホテルグリーンプラザ東条湖」。

ホテルの目の前に巨大遊園地である「東条湖 おもちゃ王国」があって、子供達にも便利ということでいつも利用させていただいています。

いつも、最上階にあるメゾネットタイプ(客室+2階の屋根裏的ところにも寝室があるもの)を利用させていただき、合計7名の大所帯には便利なホテルです。そして、この高原リゾートに位置するこのホテルが持つ独特の雰囲気に、今まで、私は魅了されていました。例えば、各階エレベーターの前に、エレベーターを待つお客様のためにソファや椅子があるのですが、各階それぞれソファも椅子が異なって、プロから見ればそれなりの品質を揃えているという点、、また、ホテルリピートの鍵をにぎるリピートの源泉である「朝食」の充実、そしてアメニティや接客態度など。また温泉街のホテルにありがちなギフトショップと違う品揃えなど。

今までは、私の眼からは、それなりの評価をしていたのですが。このホテルにオンシーズンに利用したこと、そしてほぼ2年ぶりということで、良いも悪いも大きな変化がありました。

今回は夏休みという初めてのオンシーズンの利用(換言すれば、過去は通常は利用しない晩秋に宿泊)で、元ホテルマンとしては、オンシーズンのこのホテルの意気込みが感じられましたが、ホテルマーケティングの観点からは、違和感を覚えるものが数点ありました。

1)リピートの鍵をにぎる朝食バイキングのメニュー数の低下

(和洋中食、そして最低限必要な朝粥が無い点、和洋食のみの単発バイキング)

2)上述した、各階エレベータのソファ・椅子の統一化

(リゾート地では、オンシーズンのチェックアウトはかなり混雑し、荷物過多のためエレベータが満員で何回もやり過ごすことが多々あります。その時のために待っているためのエレベータ前のソファは重要なのですが、今回は、各階とも座り心地の悪いソファしかありませんでした。)

3)夕食バイキングでの時間帯の誘導

(オンシーズンでは、夕食時間も18時30分頃からピークとなります。今回、我々は子供達が小さいということもあって17:30分に予約しましたが、ピーク時にもウェイティングさせない体制は必要です。)

4)接客態度:アルバイトの多さ

(朝夕食時は、正社員だけでは足りなく、アルバイトも動員されます。接客時の後輩アルバイトへの先輩アルバイトのアドバイスが、お客様の目の前でなされる光景が見られました。)

5)不必要な顧客サービス

(このホテルには大きな「もみの木」があり、夜にはイルミネーションされており、そこでの家族写真をいつも楽しみにしていたのですが、良くある金魚つりなどの夜店の場所になっており、かつその夜店の参加者も少なく、楽しみにしていた写真撮影もできず、閑古鳥が鳴いている夜店の悪循環の光景を見ました.)

6)ギフトショップの陳腐化

(このホテルでしか購入できないヒーリング関係の輸入CD、今回はありませんでした。これが私自身最大の楽しみだったのですが・・・

残念ながらどこにでもあるギフトショップと変わりなく、実際に宿泊利用者で土産物を買っていく方々も少なかったと見受けられました。)

ということで、いろいろと批判してきましたが、元ホテルマンとしての苦言と思って下さい。

例えば、夕食が22時までとしましょう。そうすると22時直前に来られるお客様は必ずおられます。サービス終了は、結局23時過ぎまでとなります。その後、約1時間かけて掃除と現状復帰を行います。

そして、朝食開始が7時の場合、朝食用のセットを準備するために遅くとも5時30分には、準備開始です。そして朝食終了後の10時(実質的には11時頃までお客様はレストランにおられます)、すぐにランチの準備(テーブル構成の変更など)にとりかかります。

それこそ息をつぐ暇も無いのがホテルレストラン業界です。もちろんスタッフの交代はありますが、これがホテルの実態です。ホテルは宿泊より飲料・宴会部門が売上のポートフォリオの大半を占めます。(だから、こんな現実にも対応せざるを得ない訳です)

さて、とりとめないエントリでしたが、これ以上書きますと、「あるホテルに関する考察」といった論文にまで発展しますので、今回はここまでと致します。いずれにせよ、私も含め、楽しく、有意義な旅行であったことは確かです。そして、またこのホテルを利用させていただくつもりです。

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