ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

父との誓い

今まで私、書いてきたこと、そしてそれらをご覧いただいていた方は、私がMBA取得者であり、シティホテルというビジネスモデルを構築した法華倶楽部というホテルチェーンの直系の孫であることは、ご理解いただいていると思います。

多くの方から、なぜ、君が「緑化・環境関連ビジネス」をしているのか?

こんな質問を良く頂戴します。その答え、それが「父との誓い」にあります。

今でも忘れもしない、父からの依頼。それは、「助けてくれないか」という一言でした。

法華倶楽部が倒産する前の父との会話でした。

今、私の父は68歳です。しかし、私の会社の取締役であり、この真夏日が続く中、樹木の回復作業という、極めて造園・土木的な汗だくになる業務に、朝5時に起床し、そして真夏の作業現場で陣頭指揮をとっていただいています。

70歳に近い、私の父親の原動力、敬服するしかありませんが、本当にお互いつらい時期がありました。

法華倶楽部の倒産は、NHK夜のニュースのトップで報道されました。さらには、その日の各新聞夕刊のほぼ一面に掲載されました。当時、私は青森に滞在していましたが、ニュースが流れた瞬間、青森自宅の戸締まりの強化、そして子供達を守るため、野球バットを常に手にしていた記憶を思い出します。

法華倶楽部常務として債権者に土下座する私の父親。債権者に罵倒を浴びせられる父。これだけは、倒産という経験をされた方しかご理解いただけない、辛さであり、文字通り、苦しみ・苦闘であったと思います。

父からの「助けてくれないか」の一言。それは当社製品であるワサビの抗菌作用を活用した「樹木の味方」が、本格販売に向けて、目処が立ったため、息子である私に販路拡大を任されたということです。そして、最も頼みやすい人間、それが私だったと今さらながら思っています。

法華倶楽部倒産後(その後、無事、2008年9月末に更生会社終結されています)、いろいろな方から、ヘッドハンティング事業を一緒にやらないかとお誘いがありました。しかし、すべてお断りました。

注:(

こういったお誘いにお断りした理由。

それが「父との誓い」です。私は、父からの「助けてくれないか」という依頼に応じました。「助けてくれないか」という私の父からの依頼に応じた私、多くの方々のお誘いをお断りした理由もご理解いただけると思います。

私の父の「土下座」の姿。そして、父の名誉回復のため、まったく異分野、経験の無い、今のビジネスを続けている私。「父との誓い」、それは、重複しますが、70歳に近づく私の父の人生が最後には幸せで終わっていただきたい、その一心でしかありません。

最後になりますが、「父との誓い」、誓いを守って良かったと今更ながら思っています。そうでなければ、この私のブログも存在しませんし、今の当社社員との出会いも有り得ません。

本当に、人生というものは不思議なものです。

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