ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

心の中に受信装置を持つ

今回、サイドバーに新しく紹介した書籍は、9名の名僧、いわゆる仏教界の重鎮が経営について語る、あるいは説法されている名言集です。様々な西洋学的経営学の本ではまず語られていない、あるいは語ることができない点が多い、是非とも読んでいただきたい一冊です。

この書籍に、あのブルースの女王である「淡谷のり子」さんについてのエピソードが書かれていました。

(私なりに下記の文章は引用しながらもまとめています)

淡谷のり子さんが音楽学校で学んでいるとき、様々な先生から「この名曲は絶対良いのでレコードを買いなさい」、あるいは、「この名曲は歌えるようになりなさい」と言われたそうです。

ところがある先生だけは、「音楽は名曲や音符だけではない。鳥の声や川のせせらぎでも何においても、聞こえるものすべてを音楽として聞くことができる耳になるように努力しなさい」と言われました。

音楽学校のその先生は、クラス全員にこの話をされました。しかし、その先生の発した言葉、教えを自分自身の心に刻み込んだのは、「淡谷のり子」さんだけだったわけです。

他のクラスの方は、耳で聞いていても、聞こえず、聞こえていても、それを「掴む」ことができなかったわけです。

この書籍では、「周りの景色の中から謙虚に学ぶ気持ちが生じると、そこにヒントを得ることもできる。これを心の中に受信装置を持つことである。」と書かれています。そして「受信装置が精密でないとせっかくのサインも見逃してしまう」と締めくくられています。

さて、私自身、仕事柄もそうですが、あるいは趣味でも、そして過去のblogでも書いているように、毎日、少しでも変化のあるもの見続けていくことで、何かを得ることがあると実感しています。

特に「自然」という毎日、変化しているものには、何かを感じ取ることができます。

淡谷のり子」さんは、「心の受信装置」が極めて精密で、そして、何からでも、何かを「掴む」ことができる方だったから、ブルースの女王と呼ばれる程の地位を確立されたと思います。

私はもちろん「心の受信装置」は、まだまだ精密ではありません。

ただ、「心の受信装置」を持ち続け、これを磨いていくことは、これからも実行していきます。

何かを見る、聞く、行動する、これらのプロセスの中に、少しでも「意識」を持つこと、これが「受信装置」だと思います。

昨晩、ある方と飲んでいました。その時になぜ「小島社長は、MBAを取得されたのですか」という質問がありました。「中学時代から、英語が好きで、ずっと大学まで英語を勉強していた延長線に米国留学があったわけです。」とお答えしました。そして英語が好きになった発端は何かと聞かれて、英語の音楽を聞いて、英語の歌詞を見ながら、最終的には歌詞を見なくても歌えるように、単純に楽しいからやっていたことがきっかけですと答えました。質問された方もアメリカのロックミュージックなどは好きだったが、単純にリズムとして音楽をとらえていたと言われました。

英語の音楽が好きなだけでなく、音楽そのものを聞き流すのではなく、私の場合、「意識」を持って聞いていたのかな、とこのblogを書きながら、懐かしく昔を思い出しました。

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