ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

サン・アクト株式会社というベンチャー企業の社長が語ります。

ソメイヨシノとテングス病

・参考:私の「テングス病・てんぐ巣病・てんぐす病」記事群

学術情報:「テングス病の調査報告

・テングス病調査報告専門家:京都大学教授を中心とした「NPO法人グリーン・エンバイロンメント理事メンバー

NPO法人グリーン・エンバイロンメント」が昨年、一年間をかけて調査した「琵琶湖疎水」のサクラ並木2.5kmのサクラ約200本の中でソメイヨシノは約56%と半分以上を占めていました。

一定の評価基準で全個体を調べたところ、約33%が樹木の活力が著しく衰退している状態という結果が出ました。その結果とソメイヨシノの関係を見ると、ソメイヨシノが多い個所では最大で75%が著しく衰退しているという連関が見えました。

また、サクラ並木のある個所で集中的に衰退したソメイヨシノが多いなど、200本というある程度、評価できるサンプル数での結果なので信頼性のある結果と言えます。 なぜ、このような結果となったか、その原因は・・・

写真の葉っぱが妙に生い茂ったところがテングス病被害部分です。

最大の理由はテングス病、あるいはてんぐ巣病と言われる病害にあります。

1)あるソメイヨシノでテングス病が発生

2)感染性の高い病害なので、付近のソメイヨシノに罹病

3)周辺のソメイヨシノすべてに罹病

4)病害によって、ソメイヨシノの活力が衰退

5)最終的には枯死してしまう

6)宿主(=ソメイヨシノ)がいないので、病害が移動

7)他の個所で感染

8)上記1)のような流れで蔓延 このようなサイクルが繰り返され、多くの観光資源となり、その大半を占めているソメイヨシノはテングス病によって、衰退しています。

もちろんソメイヨシノの衰退原因は土壌環境や踏圧(人が根元を踏んで根が損傷する)など、様々な要因もありますが、最大の衰退要因はテングス病です。

知っている方は、数少ないことはないのですが、せっかくの花見場所、町の唯一の観光資源であるサクラ並木など、テングス病を多くの方に知ってもらわなければと思います。

何とかしなければ、というより「我々京都大学と共に運営するNPO法人グリーン・エンバイロンメントも危機感を感じ、実際に行動に出ます。